或る日、僕は

「ほぅ…お客さんか、珍しいな。ここはダンジョンだ。わたしはここでコーヒー飲んでるから、ゆっくり見て行ってくれ。幸運を祈る。」Since 2014.

兄ちゃんがうどんを食べてくれない話を聞かされているわたしの雑談

 わたしは、特に親しくもない方からプライベートな相談や身の上話を聞かされることがよくある。ほとんどの話は全く興味を惹かれない話であり、聞いていてたいへん疲れる。わたしに話しかけてくるのは、話をするのがタダだと思っているからだろうと思う。だから、わたしが、プライベートな相談や身の上話を聞く際に料金を設定して、お金を払ってもらえるようにすると、少なくとも気安く話しかけてくる方は居なくなると思う。

 また、わたしは、話を聞くことに関して言えば、守秘義務がないため、相手から聞いた話を誰かに話してみたところで何ら問題のない立場である。だから、わたしが、特に親しくもない方のプライベートな相談や身の上話を聞いているときには、なんとかしてこのどうでもいい話をネタにできないかと考えながら聞くようにしている。

 最近聞かされた身の上話を例にとると、例えば、「ぜんそくがあって肺の手術を3回した話」とか「兄ちゃんが化学調味料の入ったうどんを食べてくれない話」、他には「僕は女性と付き合ったことがないんです」などだが、わたしにとってみればどうでもいい話である。この類の身の上相談などは聞いていていたたまれない気持ちになることが多く、たいへん疲れる。

 そこで、予防線として、相手の話し始めるタイミングで内容について確認をいれることにした。わたしは話を聞く専門家ではないし、むろん、医者でもない。話を聞く専門家でないことを示すのはなかなかむつかしいが、相手の話している内容によってわたしが体調を崩すことがあるということをなんとか伝えるよう心掛けたいと思っている。

 ぜんそくがある話はもちろん医者に話す内容だろうし、兄ちゃんがうどんを食べてくれない話は家族で話し合ってほしいし、女性と付き合ったことがない話は、うーん、そうだなあ、女性と付き合ったことがない話に関してだけは、ほんのわずかながら同情心も起こるものだけど、基本的な姿勢としては、わたしは「気安く話しかけてくるな」と言いたい。
 

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