楽しいこと、嬉しいことだけではなく、つらいこと、悲しいこともたくさんあります。言葉にならない想い……。
何もかける言葉のないほど深い悲しみの底にたどり着いたとき。
そういうときのために、ひとは、涙を流すこともあります。
歯を食いしばって耐えてきたつらさや悲しみ。
ふと、言葉にならない想いを感じました。
生きていくことは、つらい。
だから。
そういうときには、ただ、寄り添う。
ひとは、支え合って、生きている。
悲しみを味わったのなら。
そばにいてくれるだけで、いい。
あなたが、生きていることは、もうそれだけでとてもすごいことなのだと。
悲しみの淵に居るとき。
想い。
わたすは、かける言葉のない想いに触れた。
言葉を選ぶのであれば、かける言葉はあるが、大切にしまわれている想いに土足で踏み入るようなことになってしまう。
ところで。
気持ちに寄り添うのは、わたすの性分である。
そのため、引き込まれてしまうことが割とある。
ちょっとね。
ふだん意識しないで済んでいるけど、やはり、もののあはれというか、なんと申しましょうか……。
こういう気持ちは、割り切れない話ではある。
深入りすると少しあぶない。
このような時には、田辺聖子を読むに限る。